トレイルランニング競技に関わるイベント等再開時のガイドライン

新型コロナウイルス感染症の影響で、全国で開催される予定だった大会や講習会、練習会などが中止や延期を余儀なくされ、関係する皆さまにおいては大変なご苦労とご心配をされている状況だと思います。

 このたび一般財団法人日本トレイルランニング協会は、日本トレイルランナーズ協会と共にトレイルランニング競技に関わるイベント(大会や講習会など)を再開するにあたり、政府やスポーツ庁、日本スポーツ協会から示された各種の指針や提言を踏まえ、開催時における感染拡大予防のためのガイドラインをまとめましたので発表いたします。

 大会などの再開に際しては政府や各自治体の示すガイドラインに加え、参加者と主催関係者の安全を確保するために実施する、基本となる感染予防対策を十分にご理解いただき、各イベントにおいてトレイルランニング競技に特化した本ガイドラインを有効に活用いただければ幸いです。

トレイルランニング競技に関わるイベント等再開時のガイドライン/2020新型コロナウイルス感染症対応(第1版)2020.06.01発行

※このガイドラインは令和2年5月末時点作成されたものであり、今後も更新されます。

運営ガイドラインの発表について

一般財団法人日本トレイルランニング協会は、緊急事態宣言が全国的に解除されたことから、国内の大会や講習会などのイベント主催に対してガイドラインを発表する準備を進めています。

はじめに

緊急事態宣言新型コロナウィルス感染症(COVID-19)は国内だけでなく世界中でも、終息には至っておらず引き続き慎重な対応が求められています。

感染の拡がりとと共に始まった自粛期間はだいぶ長くなりました。ここまで辿り着くまでの、皆様の模範的な活動に感謝いたします。

これからトレイルランニング をはじめとするスポーツイベントの主催者は、イベントの大小に関わらず感染防止の為に可能な対策を実施し、参加者が遵守すべき事項を提示するなどしながら実施するよう求められます。

本協会では、今まで以上に行政や地域との信頼関係を築きながら、スポーツイベントを開催しても安全であると判断できる指針を伝えていく必要があることからも、ガイドラインを発表する予定です。

東京マラソンの中止から始まり、リアルな体験を共有するトレイルランニングやマラソンなどの大会は、既に社会からは高リスクの場所とみなされてしまったと言っても過言ではないと思います。

これからについて

これからは主催者、実行委員会、選手、そして地域の方々にとってより安全な方法で、この競技を実施する方法を検討する必要があります。

私たちは厚生労働省やスポーツ庁、地方自治体などからの推奨事項に従っていきます。選手やスタッフの健康と安全を最優先に考え、主催者は開催地域や環境に応じた柔軟な対応をしながらも感染を防ぐための予防策を講じ、感染のリスクを最小限に抑えるための措置をとる必要があります。

またイベントに参加している間に選手や参加者が治療を必要とする場合に備え、救護体制や医療施設との連携についても十分な検討と相互の感染のリスクを最小限に抑える措置を講じる必要があります。

もちろん参加される方も、体調がすぐれない場合は参加することを慎重に判断することが求められます。

これからは皆さんと共に創造力を発揮し、トレイルランナー全体で新しい環境に適応して、皆さんとこれからも永続的にアウトドア アクティビティを楽しみ、笑顔に満ちた世界を一緒に作っていきましょう。

ガイドラインについては近日中に発表させていただく予定です。

トレーニングにおける現在の留意事項

新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防止するためには、一人一人が不要不急の外出を自粛し、他者との接触を減らすことが必要とされています。そんな中での運動・スポーツの実施に不安を持っている方もいらっしゃるかと思います。

身体的及び精神的な健康を維持する上では、体を動かしたり、スポーツを行うことが必要なことも確かです。

『新しい生活様式』として中長期に渡り新型コロナウイルス感染症対策と向き合う中で、安全・安心にトレイルランニング をを行えるよう、感染防止のために必要なことや、周囲の人への配慮頂きたい点を踏まえてまとめてあります。(2021年6月1日コメント更新)

私たちは、政府や自治体からの指示に耳を傾け、それに基づき慎重に行動することを改めて推奨します。様々な情報が行き交う中ですが、皆様がトレーニングや活動をおこなうを際の参考になる情報を今回は提供させていただきます。(2021年9月27日リンク先更新)

トレイルランナーに出来ることから

1)ランニングを含めた屋外での運動は、身体的及び精神的な健康を維持する上で必要とされています。

2)屋外での運動は、人の多いところは避けて、他人と2m以上(最低でも 1m)の社会的距離を保つことで自他の感染予防の対策をとり、マスク着用ができない場面では、他者と距離をあけることを大切にしてください。

ただし屋外トレーニング中のマスク等の着用は、周囲へのエチケットとしての配慮が求められている状況でもあります。状況による柔軟で適切な判断を推奨します。

トレーニング中の、大声での会話は控え、運動を行っていないときは、マスクを着用しましょう。

十分な呼吸ができなくなることや、気温や湿度の高い日にはマスク着用による健康障害や熱中症の懸念も考慮する必要が十分あるのも事実です。

3)トレーニングの内容によって、複数の人とおこなう場合、不要な会話や大声での会話は控えましょう。

ハイタッチや握手など身体への接触を避け、用具や飲み物、タオル等は他人と共有しないようにしましょう。

4)人が多いところでの活動は避けてください。公園などの人が集まる場所で活動する場合も空いた時間帯や場所を選んでください。

5)怪我をしない。体調不良や怪我による医療機関への過度なストレスを加えることにならないよう、トレーニングを行うときは、細心の注意を払ってください。また活動後の手洗い・手指の消毒にうがいは必ずおこなってください。

6)ゴミ(汗を拭いたウェットティッシュなど)については、ビニール袋に入れ、地域の公共ゴミ箱などに捨てず、各自で自宅まで持ち帰りましょう。

トレイルランニング におけるマナーを守りましょう

トレイルランニングに必要な装備や山のマナーをイラストと共に丁寧に解説しています。マナーを守って安全に楽しみましょう。

私たちは「TRAIL RUNNING SAFETY & MANNERS GUIDE」(トレイルランニング安全・マナーガイド)と題された小冊子を日本トレイルランナーズ協会と共同で発行しています。大会会場での配布や下記からダウロードして入手することが出来ます。

https://trail-runners.net/data/manner_guide.pdf

参考文献等:

●新型コロナウイルス感染症の拡大防止と運動・スポーツ の実施について(スポーツ庁5月14日発表)

https://www.mext.go.jp/content/20200427-mxt_kouhou02-000004520_2.pdf

●オープンエアでは2mまでに到達する前に、多くのウィルスは乾燥して感染性を失う。(アヒガン共同開発者の白木富山大学名誉教授コメント)

https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=14278

●スポーツ活動再開時の新型コロナウイルス感染症対策と熱中症予防について(スポーツ庁5月25日更新)

https://www.japan-sports.or.jp/news/tabid92.html?itemid=4164

●ランニング学会 2020/4/29更新 外出自粛要請時のランニング愛好者の皆様へのお願い

https://e-running.net/0350topics_no19.html

●Buffランニングを推奨された山中伸弥先生は、ブログで以下の様な補足をされています。「休日の皇居や大阪城など、多数のランナーや散歩をされる方が集中する場所を念頭に置いて提案しています。人がまばらな時のジョギングや、グランドでの屋外スポーツに関する提案ではありません。紹介している報告は、さらなる科学的検証が必要です。しかし、周囲にたくさん散歩の方がおられる時は、エチケットとしてマスク等を着用することにより、お互いに気持ち良い時間を過ごすことが出来ると思います」

●山岳四団体声明 山岳スポーツ愛好者の皆様へ

https://www.jma-sangaku.or.jp/information/detail.php?res_id=1587348826-558505

●動画『ジョギング時、感染リスクの最重要はソーシャルディスタンス』同志社大学スポーツ健康科学部 石井教授の動画

https://www.covid19-yamanaka.com/cont5/main.html